*[雑記]終戦のローレライIV

きっかけは映画。
その出来に不満は多かったが小説を読む
きっかけにはなった。
そして今。
読んで良かった。そう思える小説だった。

前回のIII感想で書いた贖罪。
田口の口からそのような話が出るとは
想像していなかった。
てっきり田口はそのまま死ぬものと思っていたので。
死線をさまよっていつつ死に場所(死ぬ意味)
を求め最後に生きる意味を知った?彼は
笑顔で逝ったと思いこみたい。

映画では美化されていた伊507の最後だが、
小説では大人のけじめでマリアナ海溝へと
進路を取る。
その様はある種不器用。
だが私的に真に映像化して欲しかった部分。
米軍の包囲網突破よりはこちらの方が
よほど見てみたかった部分。

後日談の部分は批判意見が多いようだが
自分はあってしかるべきだと思う。

なぜなら戦争があって今の世界があるから。
フィクションであるがその世界を生きた
人が今どう生きているのか、今の世界が
どうなのかが語られるから。

しかしこれって映画の原作として依頼された
作品なんだよなぁー。
これ2時間弱じゃとてもまとめきれない。
登場人物の整理にともないフリッツが
出ないわけだけど彼がいないと話の半分は消える。
まあそれが監督の狙いだろうけどおかげで
パウラの立ち位置がもろい。
単なる兵装の一部(犠牲者?)程度だし。

映画を再視聴しようかと思ったが近所の
TUTAYAになし。OTL
機会があれば小説を思いつつまた見てみたいと思う。