*[WinRAR]辞書サイズの見直し v7.x版

以前RAR5書庫形式が採用された際に実験した時の話はこちら
https://nakapon.hatenablog.com/entry/20160424/1461457263

WinRAR 7.00で新しい圧縮ロジックが追加された
それに伴い辞書サイズの上限が最大64GBへと拡大

7.00はいまだベータテスト中だが自分が使う上での辞書サイズの
最適値を決めるために簡単なテストをしてみた
なお自分はソリッド書庫を使わないのでそちらのテストはしていない

圧縮対象はmediacreationtoolで作成したWin11 23H2の
インストールディスク ISOファイルで 4,834,197,504
テストはそれぞれ2回
処理時間は短い方を採用(サイズは差が無かった)
"Executable compressionとDelta compressionは両方enable
Long range searchはLRS、Exhaustive searchはEXSと表記

圧縮レベル 辞書サイズ LRS EXS 処理時間 書庫サイズ
標準圧縮 256MB OFF OFF 13:16 4,663,967,754
標準圧縮 256MB ON OFF 7:46 4,663,713,220
標準圧縮 256MB ON ON 8:50 4,668,597,966
標準圧縮 1GB OFF OFF 13:21 4,659,584,320
標準圧縮 1GB ON OFF 7:46 4,658,480,821
標準圧縮 1GB ON ON 8:33 4,663,211,739
標準圧縮 4GB ON OFF 8:04 4,506,441,249
標準圧縮 4GB ON ON 8:41 4,510,866,052

Long range searchを有効にした方が処理時間が短いのが意外
一方で期待外れなのがExhaustive searchで書庫サイズが増加した

小さなファイルでも試してみた
スマホで撮影した写真 JPG(4608x3456x24BPP) 4,225,631
処理時間はどれも1秒未満で計測できず

圧縮レベル 辞書サイズ LRS EXS 書庫サイズ
標準圧縮 256MB OFF OFF 4,088,669
標準圧縮 256MB ON OFF 4,088,335
標準圧縮 256MB ON ON 4,086,197
標準圧縮 1GB OFF OFF 4,088,669
標準圧縮 1GB ON OFF 4,088,335
標準圧縮 1GB ON ON 4,086,197
標準圧縮 4GB OFF OFF 4,088,669
標準圧縮 4GB ON OFF 4,088,335
標準圧縮 4GB ON ON 4,086,197

指定した辞書サイズに対して圧縮対象が小さい場合は自動で
辞書サイズを縮小するので作成される書庫のサイズは圧縮ロジックで
差があれど辞書サイズでの差は無い
ここでやっとExhaustive searchの効果がみとめられるもビミョー

処理時間が短縮され書庫サイズが小さくなるのでLRSは常時オン(強制)
処理時間は若干長くなるが書庫サイズがかなり小さくなるので辞書サイズを4GBに
することにしたが困ったのがExhaustive search

どのテストでも書庫サイズが大きくなる
ひょっとして圧縮レベルだろうかと考え更にテスト

圧縮レベル 辞書サイズ LRS EXS 処理時間 書庫サイズ
標準圧縮 4GB ON OFF 7:46 4,506,441,249
標準圧縮 4GB ON ON 7:54 4,510,866,052
圧縮重視 4GB ON OFF 8:17 4,506,345,754
圧縮重視 4GB ON ON 8:34 4,510,795,715
最高圧縮 4GB ON OFF 8:15 4,506,314,494
最高圧縮 4GB ON ON 8:38 4,510,768,697

結果Exhaustive searchの効果は認められなかった
ベータテスト故かはたまたi7-3770(8スレッド)と古いCPUだからなのか
まあ自分の環境で益がないのだから仕方が無い

Long range searchだけ有効4GB辞書の標準圧縮で
デフォルトプロファイルを設定した